あるものを活かす

2017年6月、あるものを活かす経営の研究会を始めた。

世界の高収益企業、3Mの記事を読み、3Mを取り上げた本を読んだ。

日本的な経営の特徴が見えてきた。中小企業や零細企業、個人経営にも使えることがあると思ったのが、この研究会を始めるきっかけになった。

企業の規模に関わらず、使えることの共通点は2つある。

一つは、顧客と一緒に商品開発すること。

もう一つは、社員の力を活かす事。

商売をしている以上、顧客はいる。

その顧客と何が必要か話し合う事だ。話し合う中で必要なものが見えてくる。

まだ世の中にない物なら、新しい市場が生まれることになる。

顧客と話し合う事は商売の原点といえる。

社員がいる場合は、その力を活かす事だ。

アルバイトやパートで働いている人も同じだ。一人で考えるよりも違う視点があるからだ。持っている能力もまた違う。それを活かすときに相乗効果が生まれる。組織を作るのはその力を活かすためだ。組織の原点である。

顧客を活かす、今いる社員の力を活かす、この2点は当たり前の事でもある。

当たり前だから、どの経営にも活かせる。そしてこの2点は、その企業にしかない特徴を持つことになる。顧客も違えば、社員も違うからだ。

そして、もう一つ、活かすことがある。

経営者自身だ。

これが最も重要な事だ。経営者が持っているもの、そのエネルギーだ。

あるものを活かす。この視点は大きい。 企業には「あるもの」がいくらでも存在する。あるものの塊だ。

経営の再生も、ここから始まる。

・3M(スリーエム)

58年連続増配。営業利益率24%。

・ペシャワールの会  中村哲氏

アフガニスタン水路を開拓。

・㈱スノーピーク

「好きなことだけ!」を仕事にする。

・宮脇昭氏

4000万本の樹を植えた植物生態学者

・斎藤牧場

自然と牛と人が共生。

・六花亭製菓㈱

北海道内で年商198億。社長は毎日、全社員の日誌を読むことで、社員のこころの安定を視る。人を活かす経営。

・スーパーマーケット「さいち」

人口約4700人の小さな町にある日本一小さな繁盛店。一日2万個売れるおはぎ。佐藤啓二社長は、六十数名のスタッフに対して「自分自身が幸せになることを考えてくれ」と言う。

・鹿屋市柳谷集落「やねだん」

人口300人、典型的な過疎地。しかし行政に頼らない自主自治。

町民でさつまいもを植え、芋焼酎を作り、販売。牧場の悪臭をなくすために肥料開発。空き家には芸術家を迎え入れるなど創意工夫で「自立」した集落運営を行っている。国内だけでなく海外からも視察に訪れる。

・貝印株式会社

明治41年創業、110年目を迎える長寿企業。ドイツのニベアより、業務提携の依頼。ドイツにも技術の高いカミソリメーカーがあるが、貝印の技術を求めてきている。最先端の技術向上のために医療用メスを医師の声を聞き開発。この技術が他の業界にも役立っている。顧客と正面から向き合うことで、新たな市場を開拓し続けている。

・広島市信用組合

預貸金業務に特化。投資信託、保険、株、金融派生商品には一切手を出さない。徹底した現場主義。バブルであろうが不景気であろうが「常に融資ありき。」日本格付け研究所「A-」評価。

・山田水産株式会社

昭和48年設立の水産加工会社。うなぎの養殖、加工。投薬なしに元気なうなぎに成長するノウハウを確立。

・鎌倉投信株式会社

「いい会社」を厳選して投資信託を行う。社員が誇りに思っていること。社会が豊かになる事業を行っていること。社員が長く勤められる環境であることなど、「いい会社」の基準を独自で設けている。投資家も「自分のお金がどこかで役に立っている」と歓んでいる。目先の利益は追わない。投資先全社一緒に伸びていく視点で満遍なく投資を行っていることで安定成長。

・日本電鍍工業株式会社
32歳の時に創業者の父を亡くし、素人同然で跡を継いだ伊藤麻美社長。
引き継いだ時は年商3~4億円の時に十数億円の借金からのスタート。
あるものを活かして再建。